日々のかけら

女性はなぜ、うれしいとペンギン化するのか?

前から歩いてくる若い女性が、ニコニコしながら両腕をパタパタ上下させている。ちょうどペンギンが歩く時のように。彼女とすれ違ってから数秒して振り向くと、外国人の男性とハグしていた。女性のペンギン化現象を目撃した私は、次のような推論をした。
私が愛したお酒たち

浦霞との相思相愛

「浦霞、品切れですか」「棚になければ、ないですね」実にあっさりした答えである。私は買いかごを下げで呆然と立ち尽くした。が、ない酒は買えない。思えばわが人生、色々とチャンスを逸してきた。愛されていたのに、それに気づけなかったこともあった。
私が愛したお酒たち

諸事情を飲み込んで

時にはメンツを捨てることも大切だ。そう思ったきっかけは、あるスーパーで男山酒造の「諸事情」が800円弱で売られていたこと。コロナでアメリカに輸出できなくなった純米酒が大量に余り、それを「諸事情」と名付けて格安で売り出したのだ。
日々のかけら

不滅の刃(髭剃り用)が欲しい

私は髭が似合わない。少し生やしてみたこともあるが、野性味がまったく備わらなかったため、諦めた。もともと中身に野性味がないのだから、表に現れようがないのだ。だから、毎日、髭を剃る。ただでさえ見苦しいのに、剃らないとさらに見苦しくなる。
旅のかけら

赤目四十八瀧心中未遂の記憶

主人公の男性が励むホルモンの下ごしらえと言い、女性が生卵を飲むシーンと言い、どこかに肉の匂いを放つシーンがあり、それが最後の四十八滝巡りで、浄化されていく。そんなイメージが蘇った。
旅のかけら

松阪牛に向かない男

松阪市内のビジネスホテルに泊まり、地域クーポンが使える焼き肉屋へ。地元では安いので有名な店らしい。「松阪牛A5ランク」セット(1人前5000円ほど)を注文。人生初の松阪牛である。期待に胸の高まりも抑えきれない。
日々のかけら

町で一番の美女

どんな美女にも傷は必ずある。腕であれ、心であれ。そのことに気づかないまま、相手の美しさに溺れるのも悪くはないが、それは若い時の恋だ。年をとればとるほど、傷に目がいってしまう。
日々のかけら

59歳にしか見えません

人生には、「ついうっかり、失礼なことを言ってしまった」ということが、たまに起きる。私自身の過去を振り返ってみても、苦い思い出がある。しかし、窮地に陥った時の師匠の反射神経と言うか、切り抜け方と言うか、返し技のキレ味は実に見事である。
私が愛したお酒たち

Mr.Summer Time あの夏酒

この酒、軽やかさの中に米の旨みを艶やかに秘め、甘露の清流のごとく舌をすべってゆく。わずかに酸味も感じる。宮城県の寒梅酒造の純米吟醸酒である。ボトルの裏に、なんとあの名曲「Mr.サマータイム」を歌ったサーカスからのメッセージもあるではないか。
日々のかけら

どこへ出しても恥ずかしい人

友川カズキ主演のドキュメンタリー映画「どこへ出しても恥ずかしい人」で、彼は言う。「生まれたときから、途方に暮れているんだよ」。「人間、下には下がある」。競輪場に通い詰め、奇跡的に大穴を当てると、全身全霊で喜ぶ。この人は現代に生きる狩猟民だ。
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