酒場物語 背中で語るほどではないにせよ 時刻は18時か。まだ、窓の外が薄明るい。「他人が一生懸命働いているこういう時間から飲むのが、うまいんだよね」などと、カウンター越しに女性バーテンダーに話しかける。相手は働いているというのに、ダメな客である。 2022.06.10 酒場物語
酒場物語 Good Bye , Darwin! (グッバイ、ダーウィン!) 2022年6月24日、札幌駅の高架下にあったブリティッシュパブ「Darwin(ダーウィン)」がクローズした。スタッフの一人ひとりとハイタッチし、最後にO店長とハグし(前日もしたのだが)、店を出た。Good Bye , Darwin! 2022.07.09 酒場物語
昼酒の記 蕎麦屋で昼酒 香季清流庵(札幌)の巻 この店、昼の営業は午後2時までだが、事前に打ち合わせをすれば、2時から貸し切りで飲めるのである。店主一人の店で、かつ夜の営業もあるため、2時間でお開きにするのがルールだ。店を出ると、私たちは当然のように2軒目を目指して歩き始めた。 2022.05.22 昼酒の記
日々のかけら 知事公館でお花見を 今年は花見をしようではないか。師匠の言葉に賛同し、4月の最終日、我々4人は正午に知事公館の中庭に到着した。うららかな陽光に芝は輝き、梅も桜もいい具合に咲いている。こんな素晴らしい春の一日があるのだから、人生は愛するに足りると言うべきだ。 2022.05.08 日々のかけら
日々のかけら 百均のスリーセブン 「お待たせしました。次にお待ちの方、どうぞ」私の前の女性、そして私がそのレジに並ぶ。前の女性はちょっと動作が遅く、なかなか支払いが終わらない。レジの女性が少しイライラしているのがわかる。彼女は中年以上のスタッフが多いこの店で、例外的に若い。 2021.09.27 日々のかけら
旅のかけら いざ、小豆島へ その2 尾崎放哉記念館 西光寺というお寺の敷地に、あの「咳をしても一人」の俳人が最後に棲んだ住居がそのまま残っている。木造、二間の小さな庵だ。放哉は青年期に好きだった女性との結婚がかなわず、保険会社に入ったが酒で失敗を重ね、井泉水の紹介で西光寺にたどり着いた。 2021.05.23 旅のかけら
旅のかけら いざ、小豆島へ その1 かぐわしい風 一生に一度はエーゲ海に行きたいと思っているのだが、その願いはかないそうにない。ならばせめて、日本のエーゲ海たる多島海、瀬戸内海に行こうではないか。ゴールデンウィーク前の閑散期を衝いて、コロナ禍も顧みず小豆島への旅を敢行した。 2021.05.01 旅のかけら
酒のみの健康術 PCR検査を受けてきた 突然、熱が高くなった。朝食後、急に体がだるくなり、少し下痢もした。とにかく寒気がする。喉も少し痛い。一度寝て、起きたときには37.5度になっていた。まずい。2日前に3人で飲み、2軒目で1年ぶりにススキノへ行った。 2021.04.22 酒のみの健康術
日々のかけら 映画「ヨコハマメリー」を観た メリーさんは娼婦である。米軍将校のステディだった時期もあったらしい。1995年に彼女が姿を消したあと、監督が彼女の消息を尋ねていく中で、出会った人々の証言をつないでいくドキュメンタリーである。その中にはメリーさんを助けようとした人々もいた。 2021.03.21 日々のかけら
酒場物語 バーでブコウスキーを その時、偶然彼女と目が合った。30分ほど話した後で名前を聞くと、有名な女性歌手と同じWだという。「あの映画で彼女の歌が好きになったよ」と言うと、「ケビン・コスナーのね」と彼女は笑いながら言った。土曜の夕方のバーも悪くない。 2021.03.13 酒場物語