夏野菜に合う! 上川大雪酒造の「特別純米きたしずく」

私が愛したお酒たち
上川大雪酒造の「特別純米酒 きたしずく」。七蔵ではその時々で、お薦めの酒が試飲できる。

シンプルな酒肴がいい

いつも日本酒を買いに行く七蔵さんで、上川大雪酒造の「特別純米きたしずく」を発見した。この5月に飲んだ大吟醸の「きたしずく」を思い出し(夏酒は青春の香り)、迷わず購入。特別純米では「彗星」もあったので、店員さんに聞いてみると、「旨みはきたしずく、キレのよさは彗星ですかねぇ」と教えてくれた。

なるほど、なかなかに濃い味わいである。酸味もあり、きんと冷やして飲むと、夏酒としていい具合だ。ちょうど夏野菜を人からたくさんいただいており、茹でたモロッコインゲンやナスの鴫焼にポン酢と鰹節を振りかけた。そんなシンプルな酒肴がこの酒にはぴったりで、「夏野菜に合う日本酒というジャンルがあるんだ」などと、一人悦に入ったものである。

上川大雪酒造の杜氏の川端さんも、相当な野菜好きらしい。SNSの投稿を見ると、家庭菜園の収穫物らしき、トマトやナスがてんこ盛りの写真がある。きっと川端さんも、夏野菜で日本酒なのだろう。そんな想像をして、ニヤニヤした。

酒のうまさを決めるもの

ところで、私がこの夏、お気に入りにした日本酒が、このほかに2つある。1つが「不老泉山廃純米吟醸」。この吟醸酒はバランスの取れた旨みとキレがあり、冷房装置のない師匠の事務所で、二人で軽やかに飲んでしまった。もう1つが、「酔右衛門 純米無濾過 山廃仕込み生酒」。これはちょっと酸味のある、しかも女性的な酒だったように思う。この酒とカツオのたたきが、なぜか絶妙の取り合わせだった。

試飲用の一升瓶。徒歩で行くと、数種類、試飲してしまう。この日は4種類試した。

ただ、この夏飲んだ酒の中で、一番うまかったのは、帰省した息子と飲んだ酒だった。地酒の飲み放題ができる居酒屋のカウンターで、東京での仕事の話を聞いた。あの息子がすらりとして日焼けした青年になり、笑顔で将来の話をしていた。1日15時間も働いているのを、不憫にも頼もしくも思った。5種類以上飲んだが、銘柄は思い出せない。酒のうまさは、その時の幸福感に、大きく左右されるのだ。

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