安旨本醸造酒その1「上喜元 翁」

私が愛したお酒たち

山形と青森の地酒山形と青森の地酒

このところ、体調不良で酒から遠ざかっている。どのくらいかというと、今日で6日目。今年の最長不倒距離(?)である。まあ、これだけ飲まずにいられるのだから、アルコール依存症ではないと、おなかの具合を心配しつつ、妙な威張り方もしている。師匠にも心配をかけてしまった。一度などは電話をいただいて、「官房長官から情報が入ったのだが、体調を崩しているとか。大丈夫か」と。ネットをやらない師匠であるが、このブログの読者が周りにいるので、話が行ったらしい。口コミのネットワークは、意外に強いのだ。

さて、今月初旬のことであるが、例によって「七蔵」さんを訪ねた。私の顔を見るなり、スタッフの方が「安旨の酒、入りましたよ」と、顔をほころばせて言う。高い酒を買わない客と、しっかり認知されているのである。で、薦めてくれたのが、「上喜元 翁(山形)と「陸奥 男山 クラシックヌーボー」(青森の2本。考える間もなく、手が伸びる。

クセの強い酒肴に合う

スタッフ氏曰く「上喜元は純米大吟醸、純米吟醸、純米、本醸造を合わせた酒です」とのこと。蔵元で「このタンクの酒の出来は、イマイチかな」と思われる酒を、ブレンドしたのだろうか。あまり、ありそうなことではないが。今、気になって検索したら、ある酒屋さんが、大いにほめている。地元・山形の酒田では知らない人はいないほどの酒で、毎年11月のみの出荷とか。地元還元用の銘酒なのかもしれない。 「陸奥 男山 クラシックヌーボー」は新酒の生酒。普通酒の分類だが、これまた別の酒屋さんがべた褒めである。ま、酒屋さんがけなすことはないにせよ、この2本、大当たりの予感に震えるではないか。

男山の方は心配をかけた師匠にいずれお持ちすることにして、「上喜元 翁」を開けた。3週間ほど前のことである。ひと口飲んで、「うむ」とうなる。第一印象が鋭いのである。正面から切り込んでくるキレのよさ。ところが、舌触りは実になめらか。艶がある。大吟醸酒らしいフルーティーな香りと甘みも兼ね備え、しかもすっきり辛口。確かにいい酒に違いない。カツオの酒盗のような、クセの強い酒肴にオススメしたい。カマンベールやブルーチーズも、いけるかもしれない。 それにしても、早く飲みたい。浴びるほどとは言わない。舐める程度でいいから。

コメント