PCR検査を受けてきた

2020年11月27日のすすきのゼロ番地。10時を過ぎると、誰もいなかった。 酒のみの健康術
2020年11月27日のすすきのゼロ番地。10時を過ぎると、誰もいなかった。

ススキノに行った2日後に発熱した

ひと月ほど前のことである。突然、熱が高くなった。朝食後、急に体がだるくなり、少し下痢もした。とにかく寒気がする。喉も少し痛い。一度寝て、起きたときには37.5度になっていた。まずい。2日前に3人で飲み、2軒目で1年ぶりにススキノへ行った。それがあったものだから、余計に新型コロナが心配になったのである。もし感染していたら、一緒に飲んだ師匠にも友人にも、ススキノの梵天の女将にも、累が及ぶかもしれない。うち2人は年齢からして、命の危険もある。しかも、2日後には1泊の出張が控えており、仕事相手と密室状態で往復8時間のドライブの予定である。

しばらく体温の変化を見ていたが、下がりそうになかったので、迷った末、市の窓口に電話をした。「海外から帰国した人と接触しましたか」「感染者と飲食しましたか」などと聞かれるが、わかるわけはない。緊急事態宣言も明けたことだし、ススキノで飲んでしまったと話し、「PCR検査は必ずしもできるわけではなく、医師の判断によります」と念を押されたが、とりあえず検査できる発熱外来を紹介してもらった。体のあちこちが痛むが、マスクを二重にし、自転車で20分以上かかった末にたどりついた。待合室には一般の人の姿はなく、隔離された場所(パーテーションで囲んだだけだが)に通され、看護師さんとやり取りする。熱は相変わらず、37.4度ある。

夏の浜辺を思い浮かべ

診察してくれた医師は「喉も肺も異常なし。でも、万が一のことがあるといけないから、PCR検査をしましょう。ほかに胃腸薬を出します」と、すぐに言ってくれた。PCR検査は大きな試験管にかなりの唾液を取る。これがなかなか溜まらない。レモンや梅干を思い浮かべ、次に夏の浜辺のよく冷えたビールを思い浮かべ、さらにビキニの女性を思い浮かべ…と、10分ほど苦労をした。その晩は仕事場に泊まり、ほとんど食べることもなかった。

結果は翌朝、医師が電話で教えてくれた。「陰性です」とはっきり伝えてもらい、一安心である。結局、急性胃腸炎だったのだろう。検査してくれた医師には感謝している。それにしても、もし新型コロナだったら、私はどうしただろうか。私自身も隔離されることを望むが、同時にすぐ濃厚接触者に連絡し、検査を受けてもらったに違いない。そうしなければ、さらに被害が拡大することは目に見えている。拡大のメカニズムを目の当たりにした感がある。PCR検査の抑制論を言う人もまだいるようだが、抗体検査も含めて私は積極的検査を支持する。自分と他人を同時に守る有力な方法なのだから。それにしても、またススキノに行けるのは、いつのことだろう。

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