2020年の新年会

酒場物語

VENETO イタリアの赤

1月25日、「男酒新年会」と称して、ようやくススキノへ行く日が来た。何しろ、今年初めてである。自分でも意外だなと思う。これすなわち「勝のやきとり」がなくなったためだ。師匠も昨年の暮れだったか、「オレ、ススキノへ行って、ふと気づいたら、勝の前に立っているような気がする。パブロフの犬じゃないけど」と言っていた。 さて、ススキノで始める前に、師匠に電話をすると、「事務所でメートル上げてから、行こうか」ということに。もちろん、異論があるはずもない。最近お気に入りの「VENETO」(コクがあって、なかなかうまいと師匠にも好評だった)というイタリアの赤を一本買い、4時半に師匠を訪ねた。これまた今年初の顔合わせだ。

昨年の師匠事務所での二人忘年会。

年末年始のお互いの読書披露から始まり(師匠は『パリ左岸 1940-50年』という大部の著作ほか、私は『ミゲル・ストリート』というノーベル賞作家の最初の短編集の再読)、映画(私の観た韓国映画「パラサイト」)、政治、日本における民主主義とは何か…。師曰く「ある人が書いていたんだが、サルが車の運転をしていたら、まず止めなきゃいけない。しかし、そうならないんだ、この国では」。

好きなスタイルで飲む楽しみ

1時間ほどでワインを空け、6時にゼロ番地の「酒肴 ぼんてん」へ。すでに他の二人は来ており、本価格的な酒盛りが始まった。ビールで乾杯した後は、4人で鹿児島焼酎の「三岳」。お湯割り、水割り、ロック、ストレートと、4人バラバラの飲み方である(ちなみにストレートは師匠)。会社の飲み会だと、上司に合わせてということになるのかもしれないが、気の置けない集まりは、好きなスタイルで楽しめる。まあ、飲むよりも、話がしたいのだが。

メンバーの一人、T氏が「オレ、自分の部屋に、ミニ冷蔵庫を買おうかと思っているんだよね」と言う。昨年、奥さんがポツリと「ママが来るからね」と言った翌日、アート引越センターの車が来て、義母と同居することになったそうだ。で、「その義母が、俺が土曜に昼酒を飲もうとすると、つまみを作ってくれるのはうれしいんだが、オレとしてはポテチで、ダラダラとビールを飲みたいんだよな」。好きなスタイルで飲むことほど、楽しいことはない。今度は師匠の事務所で、昼から飲みましょうか。

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